ワインスクールで学んだこと(第5回)
こんにちは。
今回も引き続き、ワインスクールで学んだことについて書いていきたいと思います。
前回に続いて、白ワインについてです。
優れた白ワインの造り方
○優れた白ワインとは?
「香りや味わいが複雑でスケールの大きいワイン」
テロワールの味が表現されている
テロワールとは「畑を取り巻くすべての環境」
風味の凝縮した熟度の高いブドウを使う。
○優れたテロワールとは
土壌の条件
優れた土壌は水はけがよい。
一般に痩せた水はけのよい土壌を持つ畑が優れた畑
なぜ?
・カビがつかない。
・ブドウが水ぶくれしない(根っこから水を吸収しすぎてしまう)
⇒味が薄くなり、ときにはブドウが破裂することも。
・枝葉を伸ばすほうにエネルギーを使ってしまう。
少なすぎてもダメ。
新大陸では「灌漑」をすることも。(土地の個性が出ない)
しかしフランスでは禁止。
○醸造方法
アルコール発酵
発酵の温度も重要。
アルコール発酵は熱を生む化学反応
ほっとくと30℃くらいまで上昇。
人為的に温度を調節する。
低温(15度以下)発酵:フルーティ&フレッシュ
(吟醸香:花、マスカット、キャンディ)
高温(20度以上)発酵:コク・しっかりした風味(肉厚・複雑)
高級白ワインは小樽で発酵(比較的高め)
○スキン・コンタクト
スキンコンタクトとは
除梗・破砕後、果皮をジュースに浸すこと。(1日くらい)
通常:除梗・破砕 ⇒ プレス
スキンコンタクトあり:
除梗・破砕 ⇒ スキンコンタクト ⇒ プレス
濃厚なワインをしたいときに行う。
シャルドネで作るときに行うことが多い。
○樽熟成
小樽:ボルドー225ℓ、ブルゴーニュ228ℓ
樽熟成の効果
①微量の酸素(少しずつ酸化)
一定期間微量の酸素と触れることで風味が増す。
②樽の風味がワインに移る
新しい樽(新樽)のほうが効果が大
オーク材に含まれる風味成分がワインに移る。
香り:ヴァニラ(ヴァニリン)、ココナッツミルク(ラクトン)
丁字(オイゲノール)、燻製香・焦げ臭(グアイアコール)
アーモンド(フルフラール)、キャラメル(マルトール、シクロテン)
少しずつ蒸発する
⇒減った分:天使の分け前(parts des ange パールデザンジュ)
減ると少しずつ足す(酸化しないように)
樽を使う場合
1.ステンレス発酵⇒樽熟成
2.樽発酵⇒樽熟成
1.のほうが樽の風味がつく
2.は発酵時の澱が樽につくの風味がつきにくい
○優れたテロワール
傾斜について
斜面の畑はよい。
・太陽から受ける熱量が多い
・水はけがよい
・霜の被害にあいにくい
・畑仕事が大変。
○栽培上の工夫
単位面積あたりの収穫量をあげるとブドウの風味が希釈
収穫量を低くするために
・冬場に剪定
・間引き
樹齢
寿命は一般的に50年
若いと樹勢(枝葉を伸ばす勢い)が強い
⇒果実に養分が行きにくい
年取ると樹勢は弱くなる。
⇒果実に養分が行きやすい。
古樹:Vieilles Vignes (ヴィエイユ・ヴィーニュ)
V.V.とかいてあることも。
ワインの保管条件
・低温で温度変化のないところ。
・光の当たらないところ
・振動のないところ ⇒ 冷蔵庫はダメ
・強い臭いのないところ
・湿度のあるところ ⇒ 乾くとコルクが割れる
・寝かせて保管できるところ ⇒ コルクを湿らせる
温度が高いほど熟成が進むがバランスが悪くなる
温度が低いと熟成は進みにくいが時間がかかってしまう。
10℃~15℃くらいがいい。
とりあえず、こんなところで今日は終わり。
最後までお読みいただきありがとうございました。