ワインスクールで学んだこと(第9回)
こんにちは。
毎度毎度のワインスクールのコーナーです。
今日は甘口ワインのお話。
甘口ワインの造り方
甘口ワインとは・・・
残糖が1リットル中4グラム未満のものを『辛口』
それ以上のものを広い意味で『甘口』(中辛口ワインを含む)
昔は砂糖が一般化してなかったので
甘いものがそれだけで貴重だった。
甘くするための3つのアプローチ
①果汁の糖度を上げる
ブドウを甘くする
糖度25度 ⇒ アルコール15%
糖度が下がるとアルコール度数が下がる
糖度があがると・・・
糖度27度 ⇒ アルコール15%(酵母の限界)
糖が残る
②アルコール発酵を途中で止める
ブランデーを追加(酒精強化ワイン:フォーティファイドワイン)
ブランデーを足すと酵母が動けなくなる
ブランデーの足す時期でかわる。
早いと甘く、遅いと辛くなる。
③糖分を追加(邪道らしい)
安価なワインでやることが多い。
(例外)高級スパークリングワインでは糖分で甘辛度合いを調節
高級甘口ワインは原価高
普通のワインよりも少量しか取れない
ボルドー赤:樹1本からボトル1本
ディケム:樹1本からグラス1杯
人気は低迷中
健康志向の強まりから辛口ワインが好まれる
甘口ワインは寿命が長い
甘さ凝縮⇒防腐効果が高い
渋い赤以上に長持ちする
糖度をあげて造る本格甘口ワイン
貴腐ワイン
ボトリティス・シネリア菌(貴腐菌)
この菌の力で糖度をあげる
菌がつくと皮に穴が開いて水分が出てくる
⇒干しブドウになる
⇒貴腐ブドウ
⇒プレス(とても甘いジュース)
条件
①ブドウ完熟
②朝霧発生 (←菌がつく)
③午後は晴れて乾燥 (←菌がとれる)
3大貴腐ワイン
ソーテルヌ(フランス・ボルドー)
トロッケンベーレンアウスレーゼ(ドイツ)
トカイ・エッセイシア(ハンガリー)
アイスワイン
樹になってるまま凍らせる(-7℃~-8℃)
シャーベット状のブドウを絞ると
甘味の多い果皮周辺のジュースが出てくる
中心部分だけ凍ってる
リスクが高い
ブドウを冷凍庫にいれる(クリオ・エクストラクション)
ドイツが本場
オーストリア・カナダでも作られる
干しブドウワイン
ブドウを乾燥(かげぼし)させて干しブドウにする
しぼってワインに
干しブドウ化:パスリヤージュ(passerillage)
イタリア:レチョート(ベネト州)、パッシート
フランス:ヴァン・ド・パイユ(ジュラ地方)
ローヌ地方のエルミタージュ地区でもわずかに作ってる
フランス南西部のジュランソンでは
樹にぶら下げたまま干しブドウにする
遅摘みワイン
収穫を遅らせるだけで甘くなる
ドイツ:アウスレーゼ
フランス:ヴァンダンジュ・タルディーヴ
酒精強化(フォーティファイド)ワイン
だいたいイギリス人の飲み物
昔は冷却設備がなかったのでワインが傷みやすかった
酒精強化ワインの産地はあったかいところが多い
三大酒精強化ワイン
シェリー (スペイン・アンダルシア)
発酵後にブランデーを添加(辛口)
ポルト (ポルトガル)
発酵中にブランデーを添加(甘口)
マデイラ
発酵中にブランデーを添加(甘口)
今日はこんな感じで終了します。
どうもありがとうございました。